資金繰りが困難となり、危機的状況に陥っているCITグループ。
債権者側から三十億ドルの緊急追加融資を受け、何とか最悪の状況を回避したかに見えたのだが、早くも事態が急変しているようだ。
追加融資30億ドルだが、そのうち20億ドルは合意に達した20日からすぐに借入れ、残る10億ドルも10日以内に利用できる手はずとなっていた。
そして、8月17日に返済期限を迎える債券(変動金利型シニア債券)を、額面の82.5%で現金で買い取る計画を発表した。
そうした発表・報道を受け、一時は大幅に株価が上昇を見せた。
ところが、最新の決算が発表されると事態が急変。
15億ドルの赤字を計上した他、8月の債務返済を乗り切るのに十分な資金が手元にないことが明らかとなったのである。
また、証券取引委員会にCITが提出した書類から、四十億ドルの資本不足であることが明らかになった。
さらに、8月17日が返済期日である変動金利型シニア債券の債務返済が失敗に終る可能性が出てきたのである。
8月17日期限の債務は10億ドルなのだが、十分な手元現金が無いため、債券の買い取りを通した返済処理がうまく行かない可能性が高いという。
目下の注目は、8月の債務返済が可能かどうかである。
しかし、仮に8月の債務返済を乗り越えたとしても、年末及び来年には一層厳しい返済が待ち受けている。
年末までには17億ドルの債務返済が、2010年には80億ドルの債務返済が期限を迎えるのである。
ノンバンクとしての融資事業が、金融危機の荒波を受けて収益構造が崩壊に瀕しており、
頼みの綱となるのは、事実上米国政府となるのだが、政府側はCITグループの支援に消極的である。
ここまで絶望的な状況がたたみかけられるとは、昨日の楽観ムードからはかけ離れたものがある。
CITグループの破綻による実体経済への影響は、どうやら9月から本格化し、
米国の新しい財政年度が始まる10月以降に、暗い影を落とすことになるかもしれない。
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